夏と言えば

 
 
 これは本当にあったこと、というか私が先程体験してきたことです。
 
 
 今日の夕飯は揚げ物でした。それは確かに美味しかったのですが、私は元来胃がもたれやすいので、食後腹ごなしにと散歩へ出掛けることにしました。もう時間は7時をまわっていたのですが、夏の時分なのでまだまだ空は明るく私は気にせず外に出ました。
 
 日はどんどん落ちていきました。空には三日月か光っています。
 私は見渡す限りに広がる田んぼの中にある道路を歩いていました。仄温かい風が絶えず吹き、稲穂をざわめかせていました。
 私は夜気の心地良さに少し酔っていました。
 その時でした。
 
 どこからか声がしました。小さな女の子の声の様でした。 
 私はお孫さんでも連れたお年寄りが散歩してるのかなと思いました。鈍さは時に強みになります。
 しかし辺りを見渡しても人っ子一人見当たりません。でも声はまだ聞こえています。それは、聞こえようによっては
「恐いよう…恐いよう…」とも聞こえました。
 
 私は耳を澄ましてみました。どうやらその声は、田んぼ脇のあぜ道から聞こえてくる様です。私はあぜ道の方へ、目を向けました。そこに居たのは
 
 
 
 
 
 
 
  猫!
「ミャオウ…ミャオウ…」が「怖いよう…怖いよう…」と聞こえたのでしょうね。
(゜Д゜ll))
  幽霊の正体みたりなんとやらとは良く言ったものです。あはー